「人間、100%のキャパシティしかない」

SoftBank企業インタビュー②

仕事と家庭の両立社員 粟野智絵さんの場合

「ものすごく申し訳ない」「罪悪感」「無力感」「悔しい」

前回のインタビューで、仕事と家庭の両立について、その秘訣を話してくださった粟野智絵さん。ソフトバンクの法人事業統括プロセスマネジメント本部人材開発室に所属されている社員さんです。

「両立の疲れを見せない」との言葉に、「嬉しいですね」「皆さんのお陰です、本当に」と語られます。1人目の出産後は、育児にじっくり向き合いたいと思い、退職を考えたことがあったそうですが、時短制度を活用して何とか乗り越えられたと言います。2人目の出産後は、これからのことがと不安で仕方がなかったそうですが、2人目の育児は1人目の育児よりずっと楽に感じ、楽しむことができたと言います。そして、2回の育休を取らせてもらった部署へ恩返しをしたいとの想いから、フルタイムで復帰。「本当に続けてよかった。新しいことに取り組むときには、今でも失敗することはあります。その時はしっかり反省して、一つ学んだ!とポジティブに捉えるようにしています。」と笑顔を見せられます。 ただ、そんな粟野さんにも両立で苦労したこともあったと言います。

やっぱり子育て中というのは、突発的に会社を休まなくてはいけない、保育園に呼び出されるかもしれないという状況です。そういうことがあると、最後までやりたかった作業途中の仕事でも誰かに預けなくてはいけなくなる。そしてその預けなくてはいけない仕事の内容によっては、その人に負荷をかけるというか、迷惑をかけることがあるのです。それに対してものすごく申し訳ないという罪悪感とともに、無力感・悔しいという気持ちになるときは正直多々ありました。

子育ては命を預かることであり、何かを諦めなくてはいけない。そういう時ももちろんあったと言います。

子育てはアンコントローラブル(制御できない)なのです。しかも相手は命じゃないですか。小さい命で。上から落ちるかもしれない、喉に食べ物を詰まらせるかもしれない、指を切るかもしれない、そういった何が起こるかわからない状況だから、常に見ていなくちゃいけない状態ですよね。夜中だって2時間おきに起きたりするというのは少し前まで続いていましたし。そういった状態だとやっぱり人間100パーセントのキャパシティしかないので、どちらかを諦めなくてはいけない。それはありましたね、私にも。

「人間、100パーセントのキャパシティしかない」
だが、「プラスに変えていく」

育児と仕事の両立は相乗効果で200パーセントに潤わせることができても、「時間」と「体力」のキャパシティは100パーセントが限度で、200パーセントにすることは不可能だ。 ただそれをマイナスに捉えず、プラスに変えていくという考え方を常にとるようにしていると言います。

誰しも仕事と家庭のどちらかを少し諦めなくてはいけない時期はあるのではないかと思います。「今は育児、子供」と思う時期であるなら、そのような比重の置き方をすることを自分で決めます。会社にとっては100パーセントの戦力ではないかもしれません。でも私は、自分の決めたキャパシティ中の仕事に全力を出すことは、会社に貢献していると考えています。 さらに、仕事と家庭の両立をすることで潤うこともあります。私と夫の今のコンセプトは「子供たちを喜ばせること=私たちの幸せ」です。例えば、家族旅行で春にハワイへ行ったのですが、「旅行を楽しみにパパとママはお仕事を全力で頑張るから、保育園生活や習い事を頑張ろうね」と目標に向かって家族みんなで頑張る、そうすると振り返ったとき「子供たちはこの時期、こんなことを頑張ってたな」ということも一緒に思い出せて、気持ちがとても前向きになります。子供達も働くパパとママを見てエネルギーを感じてくれていると思いますが、私たちも子供たちが純粋に成長する姿にエネルギーをもらっています。

自分とパートナーで決める”うちの家族の比率”

仕事と家庭を何パーセントずつの力でやるか。その比率は50パーセント、50パーセントである必要はなくて、人それぞれの価値観によると思っています。参考にしてもいいとは思うけれども、誰かの真似をする必要はない。それを決めるのは自分と、あとはパートナー。それぞれの家族の形で決めていけばいいと思います。

今は家庭と仕事のどちらも同じくらい力を入れている粟野さんにも、仕事を4割にセーブしていて育児の比率が6割を超えていた時期があったと言います。 女性活躍推進を担当される社員の方が、実際にご自身の働き方もセーブしたり、また頑張ってみたりと、口だけ、形だけではなく柔軟な働き方を実行されています。また、そのことをオープンに話されているというこの状況に、まだ学生である筆者は少し感動してしまいました。 次週は若者に向けて、そして粟野さんご自身が抱く未来のキャリアについての最終章「後輩に私たちの経験を伝えて未来のキャリアをサポートしたい」をお届けします。

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